AWS Organizations
複数のAWSアカウントを1つの組織にまとめ、請求の一本化とポリシーによる統制を行う機能。リセラー経由の契約は、この組織に顧客のアカウントを入れることで成立する。
Glossary
商談・見積・移管の場面で出てくる用語を、この業態での意味に絞って55語まとめました。一般的な定義ではなく、リセラー経由の契約で何が変わるかを添えています。用語ごとにURLが振られているので、/glossary#scpのように該当箇所だけを共有できます。
これらの用語が弊社の運用で実際どう扱われるかはサービス仕様に、AWSコンソール上での実際の確認手順はAWS操作手順ガイドにまとめています。
55語を掲載
複数のAWSアカウントを1つの組織にまとめ、請求の一本化とポリシーによる統制を行う機能。リセラー経由の契約は、この組織に顧客のアカウントを入れることで成立する。
Organizationの頂点にあり、配下すべての請求をまとめて受け取るアカウント。リセラー経由では販売事業者が保有する。ここを誰が持つかが、統制と権限の議論の起点になる。
管理アカウント配下に所属するアカウント。実際のワークロードはここで動く。請求書にはメンバーアカウント別の内訳(Linked Account Allocation)が含まれるため、アカウント単位の削減額を出せる。
メンバーアカウントをグループ化する単位。SCPはOU単位で適用でき、顧客ごとにOUを切って統制を分けることができる。
Organization配下のアカウントで「使えるサービス・操作の上限」を定めるポリシー。権限を与えるものではなく、上限を絞るもの。個々のIAM権限が許可していても、SCPで禁止された操作は実行できない。管理アカウントを持つ側でしか設定できないため、リセラー経由では顧客が自分で作れない。
AWSアカウント内のユーザー・ロール・権限を管理する仕組み。アカウントの中の話なので、リセラー経由でも設計・運用は顧客に帰属する。
複数のAWSアカウントに対するシングルサインオンと権限割り当てを一元管理するサービス。組織単位の機能なので、設定主体が管理アカウント側になる点が論点になりやすい。
Identity Center等の管理権限を、管理アカウント以外のアカウントへ委譲する仕組み。AWSの仕様上、Identity Centerでは組織あたり1アカウントしか指定できない。
Identity Centerを使わず、各AWSアカウントに直接外部IdP(Google Workspace・Okta等)を登録してログインさせる方式。管理が販売事業者を介さず顧客側で完結するため、委任管理者を得られない場合の代替になる。
Organizationsでアカウントを新規作成すると自動生成される、管理アカウントからそのアカウントへ入れるIAMロール。残したままだと管理アカウント側から操作できる経路になるため、削除・制限の有無が「権限を渡していない」ことの実効性を左右する。
IAMロール・ユーザーが持てる権限の上限を定める仕組み。SCPを顧客側で持てない構成でも、これとポリシー設計で相当部分の統制を再現できる。
Organizationの初期設計とガードレール適用を自動化するサービス。既存環境で使っている場合、移管時に構成を引き継げるかの確認が要る。
1年・3年など期間を確約する代わりに単価が下がるAWSの予約商品。EC2・RDS・ElastiCache等のインスタンス単位で購入する。他社へ引き継げないため、残存があると移管の時期を縛る。
「1時間あたり◯ドル使う」という金額コミットで単価を下げる予約商品。RIより適用範囲が柔軟。RIと同じく引き継げず、満了日が実質的な移管の解禁日になる。
RI・SPの支払方式。All Upfrontは全額前払い。前払い済みの分は移管しても取り戻せないため、満了前に動かすと二重負担になる。
利用額のうち、RI・SP・CUD等の予約商品でカバーされている割合。ここが高いほどリセラー割引の効く範囲は狭くなる。見積の精度はこの数字で決まる。
予約商品を使わず、使った分だけ従量で支払う通常の料金形態。リセラー割引が最も効くのはこの部分。
RI・SP等の適用に伴って請求明細上に現れる相殺・割引行。予約商品から派生するものなので、リセラー割引の対象額には含まれない。
特定のサービスについてAWSと個別に取り決めた単価。これが入っている領域には他の割引を重ねられないため、その対象サービスの総額を割引対象から除外して見積る。
リセラー割引(請求代行による割引)が掛かる金額と、掛からない金額。税・サポート費・予約商品でカバーされた分・Marketplace購入分・PRC適用分などが対象外にあたる。総額と対象額を取り違えると削減額が大きく狂う。
CloudFrontに付帯するセキュリティ機能のパッケージと、有償のDDoS防御サービス。いずれも割引対象外で、Shield Advancedは購入制限のSCP対象にもなっている。
AWSの再販パートナー制度。リセラーがAWSを仕入れて再販するための枠組みで、サポートの提供形態もこの制度の中で決まる。
AWSのサポートもリセラーが再販する形態。エンドユーザーはAWSへ直接ケースを起票できず、リセラー経由になる。
リセラーが一次対応の義務を負い、自ら技術サポートを提供する形態。AWS側の認定要件を満たす必要がある。日本の同業他社が「技術サポート無償」を掲げられるのは主にこの形態。
AWSの技術サポート契約。グレードごとに応答時間と対応範囲が決まり、月額は利用額に応じた料率で計算される。リセラー割引の対象外なので、移管後も同水準を維持するなら実質の削減額を目減りさせる。
AWS Enterprise Supportに付く専任の技術担当者。「エンタープライズ相当」と言う場合、TAMまで同一かどうかで意味が大きく変わる。
AWSの最も詳細な利用明細。サービス・料金タイプ・アカウント単位まで分解できるため、割引対象額を確定させるにはこれが最も確実。
AWSコンソール上でコストを可視化し、サービス別・料金タイプ別にエクスポートできる機能。CURが出せない場合の代替。
請求書に含まれる、アカウントごとの利用額内訳。顧客に追加のデータ取得を頼まなくても、アカウント別の削減額と移管の優先順位を出せる。
AWSアカウント内の操作・APIコールを記録する監査ログ。誰がいつ何をしたかを顧客自身で検証できるため、「権限を渡していない」ことの裏付けに使える。
Google Cloudでリソースをまとめる単位。AWSのアカウントに相当する。移管では原則、新規に作り直す。
支払い方法とプロジェクトを紐付ける請求単位。リセラー移管はここの付け替えにあたる。既存の請求先アカウントに紐付いたことのあるプロジェクトは受け入れ対象外になる。
1年・3年の利用を確約する代わりに単価が下がるGoogle Cloudの割引。AWSのRI/SPにあたり、同じく引き継げないため満了日が移管の時期を決める。
金額をコミットする型と、リソース(vCPU・メモリ等)をコミットする型。両方を併用しているケースもあり、明細のサービス単位の集計だけでは種別を確定できないことがある。
月内の稼働時間が長いほど自動的に単価が下がる仕組み。申込は不要。Cloud Runなど対象外のサービスもあるため、控除行がCUDかSUDかの判別材料になる。
課金される最小単位の品目。Google Cloudの割引はAWSのような一律の率ではなくSKU単位で効き方が変わるため、SKU別明細がないと率が確定しない。
割引適用前の金額と、実際に計上された金額。既存リセラーの割引率を明細上で裏取りするには、費用テーブルに定価列を追加して再取得する必要がある。
Cloud Billingコンソールからの費用テーブルCSV、またはBigQueryへの請求データエクスポート。SKU別・プロジェクト別の明細が取れる。CSVには合計行が混ざることがあり、単純に列を合計すると実額の倍になる。
Google Cloudの技術サポート契約のグレード。AWS Support Planに相当し、こちらも割引の対象外として扱う。
プロジェクトに対する最上位の権限。GCPの移管では、請求先アカウントの紐付けが完了するまで販売事業者のユーザーへ一時付与し、完了後に返却する運用になる。
AWS/Google Cloudを仕入れて再販し、請求をまとめて発行する事業者。技術的な運用そのものを担うとは限らず、どこまで担うかは事業者ごとに異なる。
利用料の請求・支払いを代行すること。技術サポートの提供とは別の役務であり、両者を混ぜて説明すると提供範囲の誤解につながる。
契約・請求の商流を別の販売事業者へ移すこと。AWSでは新規アカウントの作成を伴うため、移管はアカウントIDの変更と後述の移送をほぼ必ず連れてくる。
リソース・データを別のアカウント/プロジェクトへ物理的に移すこと。停止時間が発生するのはこの作業であり、商談上の最大のハードルになる。
移送に伴ってサービスが停止する時間。許容できる時間帯と長さ(例:深夜・土日に1〜3時間)が、段階移行の設計をそのまま決める。
全アカウントを一度に移さず、アカウント(プロダクト)単位で順に移す進め方。最初の1件で手順を検証するものをパイロットと呼ぶ。予約商品がぶら下がっていないアカウントが適する。
応答時間・稼働率など、提供水準を契約上で定めた合意。数字の定義がない状態で「エンタープライズ相当」と表現しても、SLAを約束したことにはならない。
誰が何をどこまでやるかを明文化した書面。移行支援の無償範囲と実作業の分担を口頭で握ると必ず揉めるため、雛形の有無が実務上の分かれ目になる。
問い合わせ・障害発生時に最初に連絡する先。請求・契約と技術で窓口が分かれるのが通例で、ここを明示できないと情報システム部門の承認が下りない。
一次窓口で解決できない案件を上位(AWS/Google公式サポート等)へ引き継ぐこと。引き継ぎ先の契約を誰が保有しているかで、実際に動くかどうかが決まる。
世界各地のエッジ拠点から静的ファイル・動画・LPを配信するAWSのCDN。データ転送量に応じた従量課金で、EC2やRDSと違いRI/SPの対象にならない。そのためCloudFrontの比率が高い顧客は予約商品でカバーできる余地がなく、利用額のほぼ全額がリセラー割引の対象になる=割引が最も素直に効く構造。逆に、付帯するCloudFront Security Bundleと、コミット型のCloudFront Pricing Planは割引対象外で、後者は購入制限のSCP対象でもある。
CloudFrontの代替として使われるCDN・セキュリティサービス。無料枠と定額プランがあるため、配信費用の削減を目的にCloudFrontから乗り換える企業が多い。クラウド本体ではないので弊社の請求代行・割引の対象外。商談では「LP・静的配信をCloudflareへ移す計画があるか」が論点になり、移した分だけAWSの請求と割引対象額(=削減額の母数)が同時に縮むため、移管そのものの採算が変わる。CloudFront比率の高い顧客ほど影響が大きい。